南向きの窓から朝日を浴びながら目覚め、自然光を1日感じながらリビングで過ごす生活。ヴィンテージのソファで夫婦一緒にくつろぐ時間を尊く感じる。「夫婦生活を楽しむ家」をコンセプトに、リビングを中心に設計されたこの家は回遊動線が特徴の平屋のコンパクトハウス。玄関に入ると正面にリビング、右手に洗面所、左手に寝室とつながったクローゼットがある。リビングの勾配天井が高さと奥行きを演出し、大開口の窓を開けると９畳分のウッドデッキとそれを覆う深い軒がリビングをさらに広く感じさせる。北側には階段で上がれるロフトを設置。本が好きな夫婦の書斎スペースとして活用されている。ロフトの下は３畳分の小さな和室スペースで、急な来客があっても扉一つで収納スペースに変身する。北側にも４畳分のウッドデッキを置き、洗面所から洗濯スペース、そしてもう一つの洋室へつながる動線になる。

　片流れの外観は四方どの角度からも違う表情を見せるデザイン。目線の高さの窓の配置がアクセントになり、家全体にいろんな方角の風を取り入れて快適に過ごせる。杉の床と漆喰の塗り壁が夫婦こだわりの家具を生かし、2人が追求した暮らしのイメージを実現した空間が広がった。